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Time To Time 1996-1998 : 36-24
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郵便局員の恋


星より微かな
灯りのともる広場で
待っていた
石畳から冷気が
足から頭へと抜ける夜

見慣れた顔が通り過ぎた
恋人らしき人の頭越しに
目だけで私に微笑んだ
同じ町の郵便局員
そういえば木曜日に
旅行代理店で見かけた

郵便局員の恋
「広場で待ちます」と
書いた手紙の封筒に
切手を貼った指が
恋人の肩を抱いている

シルエットは路地に消え行き
当ての無い手紙を出した私は
帰る先も見失って
呆然と広場に立ち尽くす

Time To Time 1996-1998

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