猫は三晩も窓辺で鳴き続け 私はニュースでようやく 彗星が来たことを知り 双眼鏡を取り出して 空に淡く光り、そして それより淡いレースの尾を引いた ぺール・ブルーの星を見た いつもはコマクルガラスや アオサギやイソシギを映すレンズが 今夜は星の孤独を反射する 猫は満足して寝床に戻り 私はそれから夜明けまで 星に向かって無言で話し続けていた ひとりで生きる孤独について 人と生きる孤独について