風が止んだ 夕べの海は キャラコの表面のように かすかな波頭に キラキラと光を 反射していた
私たちは 急に寡黙になり 一日の最後の光を浴びて 夢を見ていた
小さなボートは 紫の半島に向かっていた ウラノポリスの入り江目指して
そうして 私たちは まだ戻らない 戻る場所が分からない