小さな火山列島は 大陸からの砂を浴び 大海からの潮を浴び 太陽の定期的なわずかな傾きで 花が咲いたり葉が落ちたりしている
住民はそれを追って週末には移動する ひとつの命は砂粒より小さく ひそやかに生まれて知らずに地に戻る虫がいる すべての命を知って見つめている目 その存在を知っていても知らなくても 生まれていつか消えてゆく命の数々
極東の小さな火山列島で