深夜タクシーを丘の麓で降り アパートまでの坂道をひとりで歩く
胞子や金属粒子や微生物が かすかな風に乗って飛んでいる 丘の上のアパートに見える窓 薄明かりの中のシルエット もう存在しない親族が 上って来る私を見ている