Monthly Archives: 2月 2025

恵方巻

今日、2月2日は節分だよねー、と思うのは昭和生まれかもしれず、関西文化が関東地方を席巻して30年ぐらいになる恵方巻の方がメジャーに感じる。
もっとも歳の数だけ豆を食う節分じゃ、豆を喉に詰まらせた私のような年寄りを乗せた救急車の往来が激しくなるだけなので恵方巻の方が健康的かも。と思いきや、本場関西では早さは問わないが、1本まるごと黙々と食べるそうなので、2月の風物詩は年寄り向けではないと感じた。もっとも、関東じゃアレンジが入るので黙々と食さないと思う。
しかし、関東の恵方巻を見た事のない関西人は驚くのだろうか?恵方巻が関東に下る間のフォッサマグナや天下の険を超える頃には、恵方巻は変態し一つの亜種になっていることを。
スーパーに行くと、ここぞとばかりに多種多様な亜種恵方巻が山積みになっていて、みんながそこに群がっている光景が広がるのが2月2日。
ほたて入りとか、海鮮盛合せ、トロ巻き、サーモン巻きなど多種多様の極太の恵方巻が並んでいて、短いのでも800円以上もして、どっから見ても便乗商法としてか思えないのだが、B型のかみさんは生真面目にも、ホタテなどの入っている短い極太のを、iPhoneで方角を確認し、そこに向かって黙々と食べていたようだ。でも、海鮮入っているのでワサビ醤油とかつけないのだろうか、見ていないから分からないけど。
私は普通の細長いマグロ巻きをカットして、酒の肴にして食した。
っつーか、本場関西の恵方巻って、普通の庶民的な長目の太巻きとかじゃないのかな。

娘が小さかった20年前辺りでは、わざわざ雨戸を開けて「鬼は外~」と叫んでいて、またそれまでは、あちらこちらから、それを叫ぶ子供の声が聞こえてきた。消え行くこのような風物詩を嘆くかどうかは、その大人の嗜好に拠ると言いたい。
戦前生まれの親からは、歳の数だけ食え!と強要されてきた幼少期において、節分の豆を1mでも美味いと思った事がないので、こういう風習は逸早くなくなって欲しいと思っていた。
ある数に合わせて何かを食す、というイベントでは、スペインの大晦日の深夜にカウントダウン的に大聖堂が鐘を鳴らし(記憶では12回)、それに合わせてみなが葡萄を口の中に入れて食べてゆく風習があるが(アンダルシア地方だけ?)、こちらの方がとっても健康的で精神衛生上宜しいと思う。