肉燥飯
相性とかタイミングとかもあると思うのだけど、高雄が初めてだった私にとって、持ってきたガイドブック「台南・高雄とっておきの歩き方」はとても重宝した。
「地球の歩き方」の妹バージョンのようで、本家の「地球の歩き方」を見ると、「台湾」、「台北」はあるのに、「台南」、「高雄」がないので、それらのプレムックなのかもしれない。
昼前に食べた鴨肉飯は「鴨肉珍」という名前のお店でだけど、創業60年以上で、今のオーナーは13歳から働いていて日本語も少し話す、とあったのできちっと取材したのだろう。偶然、ホテルの近くの毎日通っているセブンイレブンの対面。初日に無愛想なおねーちゃんの店で肉燥飯を食べたのだが、その隣りにあった。
鴨肉飯は、肉が大きめでちゃんとした鴨の肉の味がして日本の地鶏焼き鳥丼風かな。
夕方、お腹が空いたのでまた鴨肉珍に立ち寄った。魯肉飯はなかったので肉燥飯を頼んだ。小さな碗の方で35元(130円)。見た目はその初日の肉燥飯とウリ二つなのだが食べてみて、その違いが分かった。決して初日のがまずいのではなく、より美味いといった感じだ。
おそらく煮込む時間や仕入れ先の肉の品質、調理方法などをきちっとしているのだろう、煮込んだ汁の中の肉や豆腐とかがそれぞれ独立した香りや味を保っていたのでリズムを持って食べることができた。食べ甲斐があったというやつか、素材を活かして丁寧に作ってあるといったことかな。近くに立ち寄ったらちょっと地下鉄に乗って訪れても良いかな、と思った。
ただ、肉燥飯と魯肉飯の違いについて小学館の辞書を見ると、魯肉飯は醤油だれで煮込んだ肉を乗せたご飯で、肉燥飯は豚の三枚肉・ネギ・シイタケを細切れにし、醤油で味をつけ煮込んだもの乗せたご飯とあるが、食べてみるとその違いはさっぱり分からない。
帰り際、このオーナーの孫のようなあんちゃんが「あれ、午前中も来たでしょ。一日に二回も来てすごい!」、覚えられていたのは赤系のアロハシャツを来ていたからだろう、「すげー美味かったからまた来たんだよ。また来るね〜。」
鴨肉飯は看板料理だけど、肉燥飯も捨てがたい名わき役・・・あ、五郎さん風になってしもうた。
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