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お初高雄/第一次訪高雄
 

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池上文庫

池上文庫 東京帝国大学医学部を卒業した池上一郎は、1943年野戦病院の軍医長として竹田に派遣され、近所の人たちも診療したりして2年後の敗戦によって引き上げるも、竹田の人たちから慕われていたようである。
 戦後、日本の大学院に留学した屏東出身の劉さんは、日本にて池上氏と出会い親交を深めた。晩年、池上氏は竹田に日本の書籍を寄贈したり、奨学金寄付などを幾度となく行い、地元住民から慕われ尊敬される中、それらを記念して池上文庫が2001年に完成した。
 現在では、日本統治時代に日本語教育を受けた台湾のお年寄りの方々、そして、日本語学部の大学生や現地日本語学校の人たちが集う場所になっている。というのが、池上文庫の概略。

池上文庫 池上文庫 池上文庫

池上文庫とみんな達 台湾関連の友達がここのボランティアスタッフとして長年活動し続けていることもあって、今回高雄に来る機会があったので立ち寄ってみた次第である。理事長の劉さんや館長の曾さん、そして理事の屏東大学の張先生も学生達を連れてやってきてくれた。また、ネットで見て立ち寄った私のような日本人旅行客も数人いた。歓談の後、昼食は池上文庫定番らしいスタッフ手作りの粽をみんなで食べた。

 池上さんが日本の書籍を寄贈しだしたのは30年くらい前からなので、その殆どが平成のだ。よって真新しい本がたくさんある。今は池上さんを見知った方がまだ多くご健在だが、時代の推移を考えた際、これからこの池上文庫をどのようにして若い人たちに受け継いでゆくのかが一つの大きな課題だということを劉さんに述べ、また、一つの節目として、池上文庫という本の出版を提案した。どこか、なんか応援したい気持ちになった。

少数民族村 土日は午前中で閉館する池上文庫なので、張先生が生徒さんと一緒に車で、三地門というところにある少数民族村に連れていってくれた。先生は用事があるようで、そこで分かれ、帰りは生徒さん達が屏東までバスで同行してくれるとのこと。
 台湾の東側半分は少数民族のメッカである。そこに押し出されたのかもしれないが。
 民族村と言えば台北の烏来が昔から有名だが、舞踏演技など微妙に見せ物っぽいところがあるのだが、こちらの舞踏演技はきっちりショーアップされた本物であった。しかし設立した時期を考えれば、一概に比較することはできない。
屏東大学日本語学科の学生さん達 主にこの地域周辺の少数民族であるパイワン族とルカイ族の舞踏が主だったので、私の唯一知る南投県のセデック族を殆ど見かけなかったのがちと残念だった。
 同行してくれた二人の女子大生は日本語が上手い、特にヒアリング。日本の留学したことないので、どうしてそんなに日本語が聞いて分かるのか。
 一緒にバスを待っていると、半野良の猫達がやってきた。1匹は何かトラブルがあったのか前左足の指が欠けていた。何かエサでもあげようと売店のおねーさんに聞いてみると、
 野良猫「猫はトーストとかパンは食べないねぇ、茶蛋なら食べるけど・・」。
 「じゃ、茶蛋1つちょうだい」
 「あんたが食べるの?」
 「いや、猫へにだよ」
 「じゃ、これ持ってゆきな。落として割れたヤツで売り物ではないからタダだよ。」
 やたら暖かいけど猫舌の猫達は美味そうに食べていた。我が家で留守番している猫パコが恋しくなった。