鹿港-2
鹿港の朝市に行ったら、味付けゆで卵(鹹蛋/シエンダン)が売っていたので買ってその場で殻をむいて食べた。10元(40円)。日本で売っている味付け玉子と同じようなものだけど、粥と一緒に食べるのが台湾風で、ゆで卵だけ食べるのは奇異に写るらしい。でも私は好きだ。
市場を歩いていると豆か何かを売っているおじさんがいた。暇らしく何か書き物をしていた。見てみるとズラズラとひらがなが書かれていて、おじさんは「日本語ちょっと勉強しています」、すげー!こんなところでも勉強をしているよ、それも日本語を。
横にあるテキストを見たら歌本があった。日本のカラオケの練習の為なのだが、それでもちゃんとひらがなを覚えて字幕を見ながらでも歌えるように練習しているのには敬服のいたりである。
台湾に行った人なら分かるけど、老若男女なんとなく日本語を喋るのだ。ちょうど日本人がちょこっとだけにしろ英語を学び喋るように。いや、それ以上である。たいていの書店の外国語学習コーナーでは日本語のが一番多く、台湾の義務教育にて日本語を教えているとは思えず、アニメやゲーム等の影響もあると思うが気持ちよく親日的と捉えたい。
モスバーガーへ夜食を買いに行く。
メニューを見ていると、若いアルバイトのおにーちゃんがそれなりの日本語で「もしかして日本の方ですか」。
「そうですよ〜」というと、日本語で記されたメニューを持ってきてくれた。そして、
「お決まりになりましたらお知らせください」
すげー、日本の接客マニュアルと同じように喋っている、思わず、
「日本語、すごーく上手いねぇ!どのくらい勉強しているの?」
「2年ぐらいです・・・」
「え、2年?じゃ、日本に留学していたとか?」
「いえ留学したことはなく、そこの『地球村(台湾の有名な語学学校)』でずっと勉強しています」
困るよな、こういうの。私なんぞはもう5年も中国語を勉強しているのに、いまだ「聽不懂〜(言っていることが分かりません)」ばかりだ。台湾人、優秀過ぎるよ〜。
鹿港での朝飯は、肉まんだ。
20元(70円)でふかしたてのが売っていて、味は日本の肉まんと同じで、手作りなのでより「肉まん」という美味さがある。
思わず2つ買って、台湾では有名な「85℃」というカフェテリアにてコーヒーを飲みながら食べた。
台北に戻る途中の苗栗市の「汶水老街(ぶんすい)」に立ち寄った。
老街の定義って、古い時代の建物などの雰囲気を残している小さな通りだと思っていたが、この汶水老街は、汶水という小さな村にある唯一の50mぐらいの商店街通りである。苗栗駅からバスが出ている。
小売店が建ち並び、人で賑わう通りを台湾では老街として捉えている観がある。とすれば、この「老」は「古風」
とか「古い」などではなく「常に」とか「いつも」の意味なのかもしれない。
台北の誠品書店に、買いそびれてしまった「台湾老街特集」というムックが売っていたのを思い出した。
|