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東坡肉

東坡肉 中国北宋の詩人・政治家の蘇軾(そしょく)という人を大学にて勉強した。昨年だったかな。
 一本筋の通った気骨ある人だったらしく、よく政治内にて衝突しあちらこちらに左遷された。その左遷先で市長や知事をするも善政を行い、庶民から慕われたそうだ。
 その蘇軾の号が東坡だったので蘇東坡とも称され、蘇軾がよく庶民にふるまったか、良く好んで食べたのが、豚の角煮。今年の夏に、福岡の博物館とかに台湾故宮博物院から出張していたあの角煮のことで、その蘇軾の左遷された広州では、角煮のことを東坡肉(ドンポーロウ)と称していた、というのを学んだような気がする。
 日本の豚の角煮に、八角や香菜などを加えたのが中国の角煮かな。

京鼎楼 今回、来年傘寿になる叔父と一緒に台湾へ行き、付き添い介護旅行風なところで、皮の薄い小籠包が食べたい、と申す。酒のつまみにはならない小籠包なんて良く分からないし、皮が薄いなんてもっと分からないので、取り敢えず有名な鼎泰豊へ行くが、北京駅のきっぷ売り場を彷彿させるような列のない人だかりがあった。
 整理券が配られていて、店頭ボードにデカデカと番号が表示されていて、さながら大病院の薬受け取り待合室風だ。待つのが気にならない叔父でなかったことに感謝した。その群れを見ただけで私よりも早く「やめよう〜」。

 その鼎泰豊で修業した人が暖簾分け風に開いたお店があると友人に紹介されて行ったのが「京鼎楼」というお店だ。 MRT中山駅と雙連駅の中間あたりの長春路にある。
京鼎楼 皮が薄かったかどうか分からないけど、そこの小籠包を食べてご満悦な叔父を見た時に、ふとメニューに「東坂肉」を見つけた。
 グルメではない私からすれば、トロトロの豚の角煮ならパラダイスで、八角の効いたその東坂肉は美味かった。ただ調理方法からすれば台南料理の煮込み豚とあまり変わらなかったので、ポイントは部位なのかなと思った。ヒレみたいな肉とトロトロの油肉になっているのが豚の角煮(東坂肉)であると。

 蘇軾は、この豚の確認が好きだったんだ、と思いながら食べ、ここで蘇軾の句でも出たりすると負け惜しみ的にそれはそれでペダンチック風にもなるのだけど、全然出てこないので庶民的中国学科OBである。

 個人的には日本の豚の角煮は食べていると口が甘くなるけど、八角が効いているとそれが気にならなくなるので中国の角煮の方が好みだというのが分かった。

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