猫町猴硐
のんびりとした小さな町なので79歳の叔父にとっては疲れなくて良いと思い、3ヶ月前に行ったばかりの猫町猴硐(ホウドン)を訪れた。台北から30分、九份へ行く瑞芳駅の次の駅だ。
前回よりもまた猫が増えたように見えるぐらいにあちらこちらに猫がいる。その数よりも駅の待合室や階段、トイレの入口などあちらこちらにいることに叔父は驚いていた。
基本野良猫なのだが、あちらこちらトイレの臭いがしない。どこか決まった場所があるのだろうか、清潔感があるのだが不思議だ。
駅前の食堂で早めの食事をする。胃ガンにて胃を取ってしまった叔父は、量を少なく回数を多くだから。
取りあえず、貢丸湯(つみれの団子スープ)と乾麺(汁のないぶっかけ麺)を1つずつ頼み、叔父に試食させて口に合う方を叔父へ。
食べていたら奥からおばーちゃんが出てきて日本語で「こんにちは〜」。
傘寿記念で叔父と一緒に台湾へ来たのですよ、と言ったら、奥のおじーちゃんを呼び出してきた。偶然にもそのおじーちゃんも同じ年の傘寿。3人でパシャリ〜。
大きな橋を渡り川向こうの猴硐坑道へ行く。
あれ、7月は100元(350円)だったのが150元(540円)に値上がっていた。代わりに引換券が付いていて、レトロな史料館にて土産と交換できるみたいだ。
日本人なら540円は安いけど、台湾人からすれば150元は高いと思う。また、乗ったトロッコは何十年前から実際に使われていたディーゼルの日本製気動車で、そこに日本人は歴史的価を見いだせるかもしれないけど、台湾人はどうだろうか、150元自体が高価だと感じるかもしれない。維持費等で大変だと思うのだが、台湾の物価と内容からすると100元が妥当かと思った。
平渓線に乗ってランタン(天燈)で有名な十分駅へ行くことにした。
平渓線に乗るには一つ戻った瑞芳駅からと思っていたら、この猴硐駅にも平渓線の汽車が停まることを知った。
汽車は行ったばかりの50分待ちだった。この日は晴天の30度だったので、駅を上がった高台の木陰にて猫と一緒に休憩をする。
平日だというのに、すごい人だかりの十分駅だ。車内もそれなりに混んでいた。
ちょうど駅前商店街を電車が通る感じで、事故防止や安全性を考慮したら日本では考えられない光景だ。柵を作るほどの事故がなく、これもひとつの観光名物なのだろう、それを良く分かっている観光客の間をトコトコと汽車は通り過ぎて行った。
線路脇では、日本の絵馬のように何か好きなことを記して空に飛ばすランタンのお店があって、みんな願い事などを記していた。飛んでしまったランタンはその後どうなるのかは分からない。
小さな小道に入ってみたら食堂があったのでそこで遅い昼食をとった。
幸いにも日本語のメニューがあり、適当に注文し、そして台湾ビールだ。10月下旬の日本からやってきての30度というのはやはり暑かった。
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