ゴミ
ゴミが少ないのにはびっくりした。
9年前まではそこらじゅうにゴミがあって、ビニール袋やそれに入った弁当箱と喰いカス、紙コップや新聞、血へどを吐いたような檳榔の真っ赤な唾とかetc。
この汚さも味があったのだけど、それは単なる訪れた観光客の好みなのかもしれない。
少なくとも首都圏である台北市内はヘタをすれば東京より綺麗だ。
年内はポイ捨てOKなので、それなりに日本と同じくらいの吸い殻を路上で見かけたけれど、それよりも紙クズやカスなどが殆どない。
その一つには檳榔をそのまま道端に吐くのが禁止され、至るところにゴミ箱があるところではないかと思う。
そのゴミ箱も一般と資源ゴミの2つあり、場所によっては灰皿も付いている。
今の日本には公共の場所でのゴミ箱というのは限りなくない。
だからゴミを持ち帰ろうとするも、もともと不要なモノなので管理も適当な為、風が吹いてどっかに飛ばされるのを願っていて、あちらこちらにそんな飛ばされ風ゴミが散見するのが日本だ。
是非、台湾を見習って欲しいと思った。
と、記すと収まりが良い旅行日記になるが、実はそうではないところもある。
ゴミ→どうでもよいモノではなく、その中に幾つかの資源ゴミがあり日本はそれらをより効率良く分別しようとしているところがあるからだ。
台湾の資源用のゴミ箱を見ると、瓶などのガラス類、透明プラスチックなどが一緒に入っていて、一般の中には雑誌や新聞なども入っている。この辺台湾は順序立てて、街の美化→ゴミの分別→より細かなゴミの分別を歩んでいるのではないだろうか。
それでも日本などビルや家の間の猫しか通らないだろう細い路地などには喰いカスや発砲スチロール、ラジオや濡れた新聞紙の束などが散乱しているのだが、私が歩いたそのような場所でも、塵一つなく綺麗だった。
少なくとも誰も見ていない、誰も通らない、誰も気にしない、そんな場所に不法風にゴミを捨てる感覚は今の台湾にはないのかもしれない。
日本は秩序の中に無秩序があるような国だから、意外とそんな場所には汚くなったゴミが散乱しているのを良く見かける。
一番驚いたのは、観光客も多い淡水だ。
淡水川の河口にある淡水という街で、その河口付近には連絡船や工業エリアもあり、そして川沿いにはお店が立ち並ぶ。
にも関わらず水面を見るとゴミが皆無だ。思わず山下公園の氷川丸周辺の海面を思い出してしまった。ペットボトルや発砲スチロール、ぎらぎらした油がプカプカ浮いているのが山下公園を筆頭に通常の首都圏岸辺の水面と思っていたけど、淡水、何も浮いていないよ。すげーよ!
お店とかがあるから、いくつかのナプキンや袋などが風で飛ばされて水面に浮いていてもおかしくないと思っていたのだけど。
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