ふたつの流れに挟まれた丘の上に 町の病院は建っている 旅を終えた川とまだ遠くに流れる河と 丘沿いの路がカーブするあたり 見落としてしまいそうな石段が降りている 川が河に注ぐところ それは小国の王が大国の王に挨拶するように 気品と威厳に満ちた出会い 河は川に手を差し伸べ 二人の王は一緒に海に向かう
私は一時間程眺めていて また丘に上がる バッグの中の紹介状 この町の病院に少しの間滞在するのも 悪くないと思い 入口から振り返る 河は光を反射して 青く柔らかに笑っている