キッチンのリノリウムの床に 忘れたように落ちている 芝エビの尻尾と バス停に通じる石段に 錆びたように落ちている 指の形の骨とは どちらがリアルで どちらがシュール
人のオ骨が半分灰になって お盆に載って出てきた時に 「これがズガイコツで これがノドボトケ 兄貴の時より小さいな」などと 遠い親戚が興奮して言い 葬儀の中で この場面だけが活気を帯びる それがオ骨のなせる技
骨と尻尾 カルシウムが 人の心に及ぼす影響 死んでも残るリアリティ 落ちている骨と尻尾の 哀しいまでのシュール