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子連れ南蛮夏休み日記  「タルゴ」9 - 3

 新幹線アベ(AVE)にてマドリッドから直接セビージャやコルドバに行かなければ、たいてい乗る列車は、ディーゼル特急の「タルゴ(TARGO)」だと思う。

 最近(2001〜)の煙草キャスターのポスターで使われていて、銀色の円筒型ボディに赤いラインが入っている客車がタルゴだ(アンダルシア方面だけかな)。おそらくスペインフリークは、あれを見る度に思いをスペインに馳せ、涙ウルウル〜していると思う。私のように。
 あのポスターの写真は、アトーチャ駅で、かなりデジタル処理していると思う。ホームにゴミが一つもないスペインの駅は存在しないからだ。

 今回はゴージャスにと、なんとグリーン車に乗った。
 マドリッド〜グラナダ間、普通車3,180円のところグリーン車は4,200円。どっちに乗っても日本から比べれば激安。距離からすれば500km。日本なら東京〜京都だ。原付きバイクじゃないと4,200円では行けないだろう。
 で、乗ってみたら、どこが普通車と違うのかを探すのにとても時間がかかった。カミさん曰く「座席間が何処かしらゆったりしているよ」。確かに20cmぐらいは違うような錯覚のような気がしたけど・・・。
 帰りも懲りずにグリーン車に乗った。
 列車が来てみれば、おおお、おニュ〜の客車だ。白いボディに青いラインの入った瀟洒なヤツ。ドアも自動で、踏み台も自動で出てくる。
 車内に入ってみれば、座席が3つしか並んでいず、普通車の4つに比べ確かに広い。
 2つ並んだ座席の場合、前の座席の間にゴミ箱があったりと確かにゆったりしている。それでも普通車のを見てみると、同じような幅の座席に見える。単なる座席間を空けただけか?

 列車への出入りは、扉横にある丸いボタンを押すと開閉する。日本のように勝手に開閉しない。
 そのボタンの表記には、スペイン語だけではなく、フランス語、ドイツ語、英語が併記されていたから、別な国へにも走っているのだろうか?
 扉が開いたままでも、走り出して少し経つと(閉まってから走るのではない)自動的に閉まるのだが、何かにひっかかっているのかちゃんと閉まらず、それを繰り返しながら走行している客車があり、久しぶりにスペインらしさを満喫した。

 復路の料金だけど、駅で買えば5,040円が、旅行代理店で買っても5,040円だった。旅行代理店は何で儲けているのだろうか?因みに、子供は35%引きの値段。
 片道だけを買っても60日以内だと、そのチケットを見せて往路を買うと割引となる。
 車内では映画をやっていて、日本語じゃなくてもだいたい意味が分かる「ジュラシックパーク3」をやっていたのはラッキーだった。娘は一生懸命怖がりながら見ていた。

 ところで、マドリッドからグラナダへと行くのとグァディックスへ行くのとでは大して距離は違わないのだけど、料金が、4,200円と5,040円との違いがある。詳しいことはレンフェのサイトを見ても分からないのだが、その客車が従来のと新型のとでの違いからか?
 新幹線の「ひかり」と「のぞみ」の料金が違うのは分かるけど、このタルゴ、いずれにしろ所要時間は5時間半と変らないのだけどな。全車内禁煙だけど、カフェテリアは喫煙OK。見習え、JRよ。
 因みに、禁煙マークの下に灰皿があった場合、飛行機の機内は別として、喫煙OKなのがスペイン暗黙ルールである。各車両間の通路にはこれがある。


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