失うものがないほどに 心の土地が乾いてひび割れ 私はボロボロの土を手ですくった
突然やって来た白い驟雨 髪も足も魂もびしょ濡れで 体は青い鈍色になり 雨は5日降り続き その後私は3日熱病で眠り 4日目に最後の水滴を振り払い 薄紫の花を想った
そうだ あの花を探しに旅に出よう 失うものがひとつ心に芽生えて 薄日のなか 心の土地の小さな道を 私はゆっくりゆっくり 歩き出す