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日本漢字能力検定 2級 | 準1級
 還暦を過ぎたじじーが検定を受けるというのは、当社比としてそれなりのハンデがある。
 記憶力が若い頃に比べて低下し、集中力や気力も続かなくなり、かつ頭が硬化状態となっているので、頭では分かってはいるけれど体が言うことを聞かない、つまり要領が悪くなる。幸いなのは、そういうハンデがあることを自覚しているぐらいだ。

 そんなところから、漢検だから漢字が書けてなんぼでしょ、と云うひねくれた思い込みを払拭できず、問題集の「読み」の読みと漢字のすべてを修正テープで消してその上に逆を記して「書き取り」にした(暇だねー)。
 四字熟語は、四字熟語とその説明じゃ全く覚えられないので、コピーして四字熟語のところだけ修正テープで消し、その意味から四字熟語を覚えるようにした(マメだねー)。意味はサイトの「四字熟語辞典オンライン」を愛用。出典が記してあったりするので重宝した。
 例えば、「麦秀黍離」や「屋梁落月」等の対策本での説明では全く意味わかんねー。「屋梁落月」だと「友人を思う切ない心情のこと」とあって、これじゃ無理だっつーの。←なら、自分で調べろ、になる。

 辞書については、小さい画面の電子辞書は見づらいので、広辞苑と大修館の漢和辞典を利用。ただし虫眼鏡多用。→ 途中から辞書アプリを使用。広辞苑って重たいんだもの、腕が痛くなる。いずれも、それぞれの級に対応した『漢検要覧』は必携。
 漢検チャレンジとしては、2級から始めて準1級までを目標とした。

【2級】

でる順漢検2級 初めての漢検で、かつ無謀にも2級からなので、3級までの復習を兼ねてじっくり学習して試験に臨んだ。
 2020年秋から始めて2021年6月に受験したので学習期間は9ヶ月ぐらい。

 書き順の問題は準2級までなのだろうか、2級の過去問では見かけず、部首のみがあったので、出てくる漢字を全て漢和辞典で調べて覚えた。おかげで「屯」とかが出てラッキーだった。
 焦ってはいなかったので、10級~3級のも学習したけれど、簡単な漢字になればなるほど、部首って難しいのね。
 漢数字(小字)の「一・二・三・四・五・六・七・八・九・十」の部首は?など。でも「報」の部首が「土」というのはびっくりした。
 因に、大字の漢数字「壹・貳・参・肆・伍・陸・柒 ・捌・玖 ・拾」は、準1級では殆ど出てこないので適当に覚えた。

 ご存知のように2級は常用漢字(2100文字ぐらい)からしか出ず、読みもそれに沿ったものなので、準1級のようなひねくれた「表外の読み」などが出ないので迷わず集中することができた。
 なので対策本は、10年間の過去問を集めた『でる順漢検2級問題集』だけにして、これを丸覚えした。含む、『漢検要覧 2~10級』。
 それでも出てくる漢字の意味などを辞書で調べ、少し幅を持たせて覚えるようにした。

 基本、分かってはいてもとにもかくもノートに書いた。
 ボールペンとかで記すと手が痛くなるので万年筆を使い、罫の太い22行(SAKURA N170)のノートに書きまくった。ただ、何十文字を記すとかはあまり有効とは思えないので、2~4文字ぐらいにした。ただ、これはその都度なので、何回も参考書をやるところにおいては、その書いた合計数は十数回ぐらいになる。
 また試験では、とめ・はらい・はね、が求められるので、それらを意識して1文字1文字ゆっくりじっくりと書いた。←結構、これ覚えマス。せっかく書いたのに最後一つはねなかったがために「×」じゃ辛いよね。

2級合格通知 しかし、上記のように辞書で調べてとかノートに書いてなどと述べたが、これらはつまり机とかに向かって行うものになるので、限られた少ない時間の中で学習をしてゆく社会人向けではなく、暇な老人向けと言えるかもしれない。

 6月にお初漢検にチャレンジし、手応えはゴーマンにも満点か?などと思った(思うのは自由だが)。『でる順』に記載されていない漢字や読みはは2~3ヶ所ぐらい。
 試験の答案用紙は実に良くできていて、角から剝がすと問題と解答用紙に分かれる。ただ慣れていなかっかったのだろう、試験終了後に解答用紙を集める時になって、10点(2点×5問)の質問枠を見落としているのに気付いたのだが、後のカーニバル。答案は終了20分前に終わっているのにだ。
 「四字熟語 意味」のところだけど、意味から覚えた四字熟語なので後で見たら満点だ。これはすげー悔しい。
 満点を豪語するのなら、それでも190/200点では、と娘から突っ込みが入ったけど、見落としたこと自体にショック満載で、結果を待たず&期待せず、準1級対策に入った。
 結果が郵送されてきたけど、何が満点だよ、間違い結構多いじゃないか。小市民の豪語なんてこんなもんだ。

【準1級】

漢検マスター準1級 2級試験日の翌日から準1級の参考書を開いたので、始まりは2021年6月からとなり、受験したのは翌年の6月なので学習期間はちょうど1年間となる。
 準1級の学習期間としては短いのだけど、その6月以降の数ヶ月ぐらい集中して取り組まなければならない用事が別にあったので、何でも良いから受かってね、になった。
 その用事を終えてからの受験も可だが、その数ヶ月の学習ができないブランクはちと辛い。
 結果から言えば、私の頭からすれば1年半の学習は必要だったことになる。

 1級ほどではないにしろ常用漢字の2級を越えたので、ひねくれた表外の読みや根性のひん曲がった表外の読みなどがバカスカ出題される。2級の時のような『でる順』1冊では間に合わず、ネットなどで調べたところでは『漢検マスター準1級』が基軸となった。

 準1級の出題漢字は3,000字ぐらいで、常用漢字の2級からすれば1,000字増えただけだが、そこに幾つかの表外の文字等が加わるので、その組み合わせからすると2級の5倍ぐらいの印象がある。よって、完全網羅した参考書は皆無。
漢検完全征服 その中でその『漢検マスター準1級』は、かなーり基本的なところを良く押さえていて、まずはこれの丸覚えだった。併せて購入したのが協会からの『漢検 完全征服』。
 他1、2冊参考書を購入したが、『漢検マスター準1級』と『漢検 完全征服』を暗記していれば、その他の参考書に出てくる問題の7割は『漢検マスター準1級』の既出なので、学習時間は短くなる。
 『漢検マスター準1級』は、書きながらだけど4回ぐらいやり込んだ。『漢検 完全征服』は2回。→ で、かような点数だった、かつ還暦越えのじじーの学習だったので、若くて優秀な人はもっと短時間でクリアーできると思う。

 ひねくれた問題も良く出題されて、それがネットにて話題として取り上げられたりするけど、受けてみれば(1回のみだけど)、その『漢検 完全征服』に出てくる漢字を基本にしているのが少なくないと感じた。
 それは出てくる用語などを一つ一つ辞書で確認している時に、その類義語とか対義語などが記されていて、それを頭の隅に残っていた、からかもしれない。
 協会から出版された本に、「漢字の意味などを一つ一つ調べてゆくのを積み重ねて・・・」というのがあったからこういうのかな。

 試験に臨んでみれば、2級の時とは違って、まったく手応えなし。
 たぶんこんな漢字だろう、たぶんこんな読みだろう、というのが幾つかあったが、ダメでも150点台は乗ったんじゃね。ラッキーなら160点カスカスか、と思っていたら、果たしてカスカスだった。

1級合格通知  他、良く活用しまくったのが、物書堂が出している各種辞書の電子版だ。
 結果論で言うのは申し訳ないが、ネットとかで調べてみると、たいてい2~4回目での合格が多い。
 受験料が5,000円/回ぐらいなので、3回目落ちたを想定して、その受験料を私は電子辞書に充てた。電子辞書と言っても、市販のではなく、Apple/iPhone用アプリだ。国語辞典は、紙の辞書だと広辞苑3冊分で25,000円する『精選版 日本国語大辞典』(小学館)を8,000円でゲットした。さすがに8,000円の辞書だからか準1級で出てくる読みの殆どが掲載されているのにはびっくりした。「広辞苑」とかでもそれなりのフォローしているかもしれない。
 漢和辞典は定番の角川新字源(3,000円)。他見たら、協会が出している『漢検 漢字辞典』(1,200円ぐらい)もあったのでゲット。
 これら辞書は、その物書堂の提供する無料の「辞書 by 物書堂」アプリで統合して使う。

これらは、App Storeからゲットするのだが、iPhoneとMacが同じApple IDで登録してあれば、これらアプリは、iPhone/ipadでも、Macでも両方使えるのが素晴らし過ぎる。そして、これらのアプリの使用は通信ではなく、あらかじめそれぞれのSSD等に保存されるので、アクセスも速くなる。
物書堂の辞書 準1級を勉強するとその合否関係なく、この漢字の意味は?とか、これどういう漢字だったっけ?というのが気になってくるので(私だけか)、MacとiPhoneにこれらの辞書を忍び込ませておくのは悪くはないと思った。

 もう一つ、この「辞書 by 物書堂」の素晴らしいのは、漢和辞典でもひらがなでヒットすることだ。
 準1級では頻出定番の表外の読みも例えばひらがなで「ついに」と打つと、角川と漢検辞典それぞれに該当する漢字が表示されるのにはびっくりした。写真では「まさに」でヒットしたもの。

 受かったのは嬉しいのだが、合格点160のところを165/200点では勉強不足とも言え、さてどうしようか、となる。
 しかし、学習の途中から「四字熟語」の成り立ちや概略を知り、漢検への方向性が変わってしまったのは、その中の「批判」に妙に納得してしまったからだ。→ 「四字熟語ーウィキペディア」
 ネット情報での1級対策では、まずは四字熟語辞典をマスターして、そこから学習が始まるというアドバイスが少なくない。しかし、そんな四字熟語に疑問を抱きながらその辞書をマスターするというのは苦行に近い。以降の漢検への目標を立てるのなら、準1級での180/200点以上を目指すところぐらいか。