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隔月誌「築地物語」 No.19 1992.11 掲載
世界の市場特集 |
テニス、スキー、ゴルフとレジャーに事欠かない日本人から見れば、エッ、これが?と思ってしまう標準的スペイン人のレジャーが酒と散歩である。
夕方シャッターの閉まった店並をウインドショッピングよろしく老若男女、手をつなぎながらゾロゾロ当てもなく徘徊する様は、さながらゾンビ映画を見ているようでだが、とても羨ましいのだ。
派手〜。でもスペインには似合う 町単位に市場はあり、大都市を省き普通は土曜日開催である。 規模は校庭ぐらいの面積に電化製品・雑貨・被服・野菜・果物・花・アクセサリーなど、ありとあらゆる日常生活用品が並び、日本でいうところのバイパス沿いの大型ディスカウントショップである。 しかしどう見ても小売店より劣る三流品ばかりで、こんなの誰が買うの?なんて思っていると結構繁盛していたりして、私達が屋台又は海の家のラーメンを何故かおいしく感じるのと共通しているのかもしれない。果物はおいしいが野菜は少し大味という感じかな。
何処の市でもそうだが、何故か電化・貴金属製品はアフリカ黒人が仕切って売っているのが不思議だった。「ヘイ!コレ買わない?日本製だからいい音するよ!」な〜んてCDラジカセ見るとTOBISHI?こんなメーカーあったっけ?! また一面に並ぶカセットの売り場では、ふつう一個1500円するのがナント500円。「最新アルバムだぜ!」なんて言うので、ちゃんと包装してあるし私は思わず5個買ってしまい後で良く見たら、カセットに剥がれかけのコピーラベルが貼ってあるだけだった。
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