一日目は脱出に必死 二日目はガスの元栓に関する あらん限りのメモリーを引き出し 三日目は預けて来た猫の身を案ずる 四日目は全てを諦め 五日目はもうどうでもよくなって そここから一秒一秒長い旅が始まる 家にはガスが充満し ガラス窓を破って入った泥棒がガス中毒になり 逃げ出した猫がそれを発見して騒ぎ出す そんな光景を頭に描きながら 焼けた砂の上で目を閉じている