職業を選択する時と云うのは、昔から目指していたモノであったり挫折の中で消去法的に見付けたり、ふとしたきっかけだったりと様々であります。私は今年で14年目のフリーランスカメラマンですが、もともと目指していたモノではなく、挫折の中でふと偶然見付けてしまった職種ではないかと思っています。
そしてその直接のきっかけになったのは、ありふれてはいますが、一つの恋の終わりだったのです。恋が終わったのなら、その彼女を撮り続けた写真とも終わろうと決別の意味で、あるコンテストに送ってしまったら入賞してしまいました。
また、これが仕事とは別なプライベートの写真を撮り続けて行くきっかけとなり、公私共に写真の原点は、この「4回目のバースディ」ではないかと思い、今回改めての発表となりました。
受賞展では、スペースとかの関係から数点だけのダイジェストでしたが、今回余すところなく全て発表できた機会を与えてくれた、プロデュースの和田さんにはこの場を借りてお礼申し上げます。
「4回目のバースディ」は、1979年から1983年の5年間において撮ったもので、付き合って4回目の彼女の誕生日にブ厚いお別れの手紙を頂いてしまったと云う訳です。
1997年10月記