40年前の日本写真学園

 その日本写真学園基礎科の時のネガには、一部カールしたのもあったが以降は今のところ見当たらず酢酸や定着の香りもなくなった。その替わりにカビ臭いネガが続くようになったので線香が欠かせなくなった。
 日本写真学園に入って良かったことの一つに学泉祭があった。
 カビ臭い中でその学園祭のネガをスキャンしていて、何故、かのマキちゃんのアップの写真を大伸ばしにしたのかがやっと分かった。写真学校なので老化、じゃなかった廊下にもいろいろ写真で飾り付けをしようというところだったようだ。
 「ナカジマのこれ、大伸ばししようぜ」とか言われ、先生の指導のもとにチャレンジしたのを、これまた思い出した。選んだ理由は、焼き込みなど手をあまり入れなくても良いカットだったからだと思う。写真は、過去の記憶への呼び鈴の一つなのかもしれない。

 90年代半ばぐらいまでかな、ロール印画紙がヨドバシとかでも普通に売っていた。
 幅は90cmと120cmぐらいの2種で、長さも数メートルとかで、価格は10,000円~16,000円ぐらい、だったかな。
 この大伸ばしのポイントは、バットの長さにある。
 プロラボとかだと専用特注のを使うのだが、その時は暗室にある全紙用バットの対角線の長さに合わせた。つまり伸ばす短辺をそれに合わせるので、60cm×90cmぐらいにロール印画紙をカットした。
 露光は壁面ではなく、ヘッドを180度回転させ、台からガムテープで留めた印画紙のある床へ投影する。1m超えたピント合わせって、今でも良く分からない。映画『スターウォーズ』のフォースの力が求められる。

 問題は現像工程で、斜めに入れながら手で丸めてバットに浸し、時間内それを繰り返す。
 印画紙の両端を両手で持って、シーソーのように繰り返す方法もあるのだが、これはちゃんと均等に行わないと印画紙中央部が現像過度となり、要熟練。丸める方法がまだムラがないので楽とも言える。
 これを、現像 → 停止 → 定着 → 水洗まで続ける。
 が、さすがに学園祭開催期間中に保てば良いというところから水洗は、バライタ印画紙だったけど、QW+30分でゴメンナサイしてもらった。
 学園終了後、それを持って帰り大喫煙の自室に貼って家を取り壊す12年後ぐらいまでそのままだったけど変色などはまったくなかった。バライタ+30分水洗 → 10年は保つ、と言えるかも。
 乾燥は、学園のその辺の壁にガムテープで貼り付けて、乾燥したら余分な周辺をカットして当日展示。
 後年、禁断的なそのロールを使った短辺120cmの特大大伸ばしをしたのだけど、機会があれば後日オマヌケチャレンジとして疲労的に披露したい。

 「ナカジマ~の写真、デケーからギャラリー喫茶模擬店じゃなくて、階段とかの壁に貼っとくのが良いよ~」とか、先生に言われた。写真右奥のは全紙プリント。
 階段だと塗装が剝がれるから、鉄製の防炎扉に・・・その隣に呼び込みポスターとして「3Fテラス ビアガーデン」がある。二つ上の特別研究科の先輩達の模擬店だが、その対比がシュールだ。
 「学園祭中、一番デカい写真がマキちゃんのだから来て飲まない?」とマキちゃんに電話して、作品と一緒にパシャリ。
 そして、その先輩達のビアガーデンへ行き、いつものようにオダを上げクダを巻いて記憶は彼方へ・・・何故か飯田橋地下通路をビアガーデンの先輩と仲良さげに歩いているのをネガに発見した。私はキューピットだったのか?

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