作者、東村アキコ氏は、作品がドラマ化されたりと有名な漫画家みたいだ。その彼女の高校時代から地元の「先生」に出会い、そして美大を出て漫画家になるまでの自叙伝。
5巻完結で、なかなかグーッ。
気になったのは、昔からの友達がいる宮崎が舞台で、バスで1時間ぐらいかかる場所に私塾の絵画教室に高校生の主人公が通い始める。竹刀を持った「先生」が美大を目指す子供たちにビシバシ教える唯我独尊のスパルタ的なのだけど、漫画では一つの信念を持ちながら生徒への愛を感じさせてくれる。
生徒がいつも数人以上いるのだけど、中高生になれば、絵画もあるけど、ピアノや英会話、または受験のためなどの学習塾に通う人が多いと思うのだけど、美大を目指すがために往復2時間もかけて通うのをよしとする親御さんが宮崎には多いのか、家族固有の意思を持っているようで羨ましいところもあった。
また、漫画が上手い、とても写真的で間の取り方やアングルが多様で効果的で、映画ではなく、純文学を読んでるような印象を受ける時がままとしてあった。ただアングルも表情も多様に描いている分、この漫画での主人公の「素の顔」が分かりづらいところがあった。例えば、「のだめ」や「ガラカメ」、「花男」とかだと登場人物を含め、だいたい頭の中にその顔が浮かび上がるのだけど。
もう一度この「かくかくしかじか」を読み直してしまった。相性が良かったのかな。
是非、この本を!とは言えないのは、5巻もあるからだ。漫喫で見つけたら宜しく~♪
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