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Time To Time

Time To Time Time To Time Time To Time
▲ 写真の写真集は、vol.6

 ある手段でもって日記のように日々の日常を綴って行くのが「日録」。
 Time To Timeシリーズは、詩人草野早苗と1985年から3年ごとに上梓し続けている写真と詩のコラボレーション。
 写真のための詩ではなく、詩のための写真ではなく、「その同じ時期、何を見て、どう感じていたのか」を報告しあう形式で、Time Time Time 1993-1995 は、12年目のvol.4。

 時から時へ流れて行く・・・・Time To Time

ドイフォトプラザ渋谷 1997.4.3 - 8

Time To Time
 橋の在る町

石灰質の山を二つ三つ越えると
白い煙のような町が現れた
闘牛の発祥の地だというその町は
もう二ヶ月も雨が降っていないので
谷底が乾いていて
干し草のような匂いが漂っていた
「姉の家から橋がとてもよく見えるのです」
案内の男は突然ある家のドアを叩いた
「マリーア、マリーア、アントーニオ」
ドアの上には「神の家」と書いてある
アントニオは崖に突き出したバルコニーに
無言のまま案内した
金粉のような微粒子が真夏の光に舞っていた
石の橋は谷底の匂いを浴びてかすんでいた
「マリーア、マリーア、アントーニオ」
神の家に入るまじないの言葉が反響して
私は旅の終わりを感じると
アントニオにそれを伝えた
アントニオはそれをマリアに伝え
肥ったマリアは熱いコーヒーを持って来て
ここに何日居てもいいと言った


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「Time To Time 1993-1995」
1996年12月18日 第1版発行
編集人:倉持早苗
発行所:中島写真工房
制作:フタミ企画
印刷:萩原印刷
B6変形 モノクロ76頁
定価 1,500円 (税、送料込)