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5-3
 渡って行く

もう私の町じゃないのだし
だから心いっぱい叫ぶ
声にならない声で
あなたが好きでしたと
声は東の国からシベリアを渡って
北海までは届くのだけど
そこから先は霧に呑まれて
最初の発音だけが
何とか町に辿り着く
あなたの肩をそっと押す
あなたは振り返る
あの日立っていた
花屋の店先で
不思議そうに少したたずんで
やがて店に入って行く
右肩に
赤いほのかな光をのせて

Time To Time

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