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36-1
 海 鳥

海が冬の境界線まで輝いている
海鳥は格子窓を対角線に横切ったかと思うと
瓦屋根の庇すれすれ上空へと舞い上がる
よく見ると嘴が笑っているのが分かる

この季節に
何を得て何を失ったか
考えてはいけない
この一生で
何を得て何を失うのか
考えてはいけない

海鳥は病気という言葉が無いために
恐れずに海を渡る
ましてや病んだ心などという
不確かな言葉は不在で
そして突然時空を超えて消えてしまう

得たものも失ったものも
多分何も有りはしないのだ
海が冬の境界線まで輝いている
その向こうへ飛んで行った鳥は
もう二度と帰って来ない

Time To Time

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