【中島ゼミ P48〜49】

  1. P48〜49 「個の眼で切り取る」

    基本的にゼミ主宰者がゼミ生の写真を批評するのは問題ないのだが、このコーナーとしてはない方が良かったかな、と思うのは、後半の1/3が文章として意味不明的だった観がするからだ。
    最初の原稿では、一つの画角を会得することによって自分の画角観を体で覚え、そこから次の画角観を会得してゆくのが良い、つまり、あれやこれやズームや幾種類のレンズを揃えるのは良くない、という意図があった。

    焦る気持ちは分るが、ここはじっくり一つのレンズで取り組んで・・、という言葉の後に本文の「最初の取り組む意識を急ぐと・・・」に続くのだが、文字数制限にてケズられて編集者が上手く繋いでくれたという次第。
    ま、写真と文章の勢いで何となく分ると思うから敢えて赤は入れなかった。

    この河住氏の写真は、第2回PHOTO展と四谷写真塾展に出品した作品のいわゆるまとめた最終系。
    P48上の写真を見てどう思ったであろうか?
    その過去の展示された写真を見た後にこれを見て、ちょっとMが浮いているかな?と思えたのならなかなか写真を見る眼があると思う。オリジナルはもっと空は青で深味がある。
    でも初めてこの写真を見た人はそんなことは分らない。それではオリジナルなようにより青で深味がないこの写真がダメなのか?というと、全然そんなことはない。

    表面的な色の違いはその媒体によってさまざまに変わるが、その写真を形成する「写っているモノ」の存在感は変らないのが写真の本質ではないのか。そして基本的なモノをちゃんと見据えた写真というのは、多少表面的にズレていても成立するもんなんだなぁ、と思った。

    「これらの写真は、何ミリレンズで撮ったかがわかるであろうか」というくだりは、初めての人には分りやすいけれど、それでもここはない方が良かったかな。
    「はじめての」というのは分りやすいというのが大前提だけし、初めての人が望んでいるような答をあちらこちらにちりばめておくのも親切だけど、その初めての人が自ら探して見つけるようにするのももう一つの親切かもしれない。ちょっと蛇足だったかなと反省〜。
    河住氏のこれらの写真は、これで封印。
    次にこれらを公開する時は、還暦を超えたじじーになっての回顧展でかもしれない。