ペラペラ文字と作例を見て、勝手に想像するのは楽しいものだ。
表面的に追って文章のあれやこれやを突っ込むのも悪くはないがもっと深く見てゆくのが自分にとってプラスになるだろう。
本になって出版されるまで、他の人の原稿やレイアウトは全然見なかった。
よって、本になってページをめくって、○×先生のはなるほど〜!とかだったので、記されている文章が、最後までその章の著者なのか、編集者が推敲したままなのかを見るのも面白い。
- 本文では、ですます調になっているのに、見出しのP12のキャッチでは「・・・撮影テクニックを教えちゃいます」となっているので、これはもしかしたらノーチェックの編集者の推敲文がそのまま通ってしまったのかな、と思った。当然未確認。
- P14
2枚の写真、35mm換算で28mmと記されているのでデジカメなら20mm強のレンズ・・f5.6のボケ具合には見えないなぁ。
でも、上手さからすればそんな画角が気にならない撮り方も可能なので、やはり20mmなのか???
その下の写真は、20mm f1,4でないとこんなにボケないと思うのだけど、いくら何でも嘘はないので、撮り方でこうなるのかぁ。凄いな、この2つの写真は、と思った。
- P17。
基本は絞り値の察知がポイントで、ここでは絞りを開放気味にした方が主題が生きる、と述べられているが、同じアングルで絞りだけ変えたので、この場合、f16に絞ったのも取り立てて悪くは感じない。むしろ決まっている。
敢えて下手に撮るというのは難しいものなのかもしれない。
でも、文章を写真を照らし合わせれば「開放気味にした方がより主題が引き立つ」と理解できるのでこれはこれでありだな、と思った。
これの延長線上に言えば、きちっとしたフレーミングにおける絞り値は撮影者の意図に委ねられるだけで、絞り値はそんなに気にすることはない、と極論的になったりして。
ネーチャーとは言っても身近なマクロ的な花や植物においては独特な視点=アングルと稚拙に思っていたけど、多田さんは「基本は順光」と明言している。 うーん、さすがだ。
- P19
逆光のすすきの綺麗さだけに目を奪われてしまうと、この「基本は順光」は見えてこないかもしれない。ただ、多田さんのに限らず述べている言葉の裏にはとても「はじめて・・・」向けではないような気がしてきた。
- P21
「マクロ撮影には小さなレフ板を使って」 、うへー、この写真、はじめての・・向きじゃなくてハイレベルですよ。
こういう場合は、写真においてレフ板を使ったというトレースを残さなければ、初心者は納得しずらい。それを敢えてプロレベルで見せてしまっている。多田ゼミのに限らず私のゼミの写真もそうなんだけど。
因にこの写真は主題の花ではなく下の緑の箇所をレフで微妙に起こしている。
- P22
ゆりも同様、かなりプロレベルの写真。
これのどこがレフ板を使っているのかが分るだろうか。分った人はかなりのレベルでしょう。
単に百合が綺麗に写っているとかではなく、普通に撮れば、影であるゆりの花はアンダーまたは白のところに炭が浮いてくるのだけど、この主題のだけ妙に白がクリアー、というところ。これは白レフではなく銀レフ。
- P26
「三分割法」P28の構成図形だけど、この本を読んで私は初めてこういう方式があるのを知りました(アホ懺悔)。
P28〜29の9つの構図構成、それなりに合った作例を出してくる多田さん、さすがと思います。
私なんてカラーでは皆無です。
「黄金分割」というのは何処かで聞いたことあるけど「三分割法」は、ほんと初めて。ふーん、こういう構成になると、こういう効果がでるのか・・。
まじまじと読み込んでしまった。
- P32-33
こんな写真を見せられたら、入門者は取り敢えずデーターが見たいでしょう。どんなカメラでどんなレンズで、絞りは?シャッターは?とかetc。
多田さんのに限らず、みーんなそんなデーターは皆無。打合せはまったくしていないのに、みんなこれが割愛されている。
中島ゼミの塾生が「初心者風だけどレベル高けー」と言っていたのもむべなるかな。
ただ初心者の人達に分かりやすく述べるのも大事だけど、媚は売らない。
データーなんて不要。見て感じて、そんなのを撮ろうとしよう。そして大きな失敗をし、何故失敗をしたのかの検証をして、次の機会の糧にする。
初心者という立場に甘んじて、何がなんでも教えてちょ、というのは能動的ではない、とうのが執筆者の根底にあったのかもしれない。
次は、鬼門の中島ゼミの章。