白河へ

白河にて

 福島県の白河は死んだオヤジの実家があるのだけど、その本家の長男が亡くなった。
 心密かに第二の故郷と思っている私からすれば、泊まりで通夜と告別式をコンプリートしようと思っていたら、例の82歳になる叔父から電話があって「告別式に行くから一緒に行こうよ、上野9:20の新幹線ね~」。しかし、この叔父と会うのはいつも台湾行きなのだが日本国内になるとたいてい葬式の時だ。

 告別式はナントカメモリアルホールで行われ、村の近所の人達を含めいろいろ沢山の親戚が来ていて紹介されるのだが、良く分からない。私の祖父の前妻の子供までは何とかなるが、その子供の嫁さんの妹の子供とかになると、ちょっと待ってくれ相関図書いてくれないかな、になる。この辺、スペインとかも同様で、最後は「いとことかはとこみたいな感じでしょ」になる。
 参列者は年配の人達が多く、バリバリの福島弁である。茨城もなまりが強いと言われているが、茨城のは東京に近いからか標準語がかぶっているので、どんなになまっていても意味は分かる。が、福島弁は、日本語って五段活用とかだよね?とか、初めて聞くような動詞の送りがなだったり、おまけにアクセントがあまりなく一本調子でとても早口だ。
 日本語を学ぶ外国人にとって、いや首都圏在住の日本人にとっても、津軽弁と沖縄弁の次ぎにヒアリングの難しい福島弁かもしれない。で、話をしているとついつられてしまって「・・・でねぇのぉ」になり、このアクの強さは関西弁に匹敵する。

 式が始まり会場スタッフのおねーちゃんが「・・・・・どうし様が参られ・・・」、え、道士、じゃこの式は道教なの、珍しいな日本で道教か・・。後で聞いたら「導師」で、真言宗だった。佛教大学佛教教養コースを中退なんぞをするとかような浅薄になるわけだ。「導師」ぐらい先に出てこいよ。
 式が終わったので、これから箱をボイラーに入れて燃え尽きるまで会食かな、と思っていたら午前中にもう焼いてしまっていて、地域によっていろいろなスタイルがあるようだ。会食後、納骨があり骨壷を持ってみんなで村の墓山へ。

 白河って福島県の最南にあり、東京からだと軽井沢までと同様150kmぐらい北にある。よって、どこかしら埼玉(省く熊谷)よりも涼しいと思ってしまうのだが、そう願ってしまうぐらい暑く首都圏と変わらない。
 ただ風が違う。
 首都圏のはビル屋上のエアコン室外機からの温風と車の排気ガスが混じったような淀んだ風なのだが、こちらは広大な田んぼの稲をなでているのか自然な風が吹いている。風がないと首都圏と同じムンムンムシムシ~。
 田んぼに囲まれた実家の縁側に座っていると時折天然のクーラーが吹いてくる。まさに小学生の夏休みの絵日記のように縁側に座りながらの麦茶とスイカが良く似合う風情がある。

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