ひとり遊び

難しい異国の詩を
わけの解らぬままに口にしながら
鵠沼の町を徘徊する
あの異国の詩人は
顔に蒼い蔭を宿していた

生け垣の内で
人々は子供を育て
子供は人々を育む
昼のソーメンが喉を通る時
ソーメンに命の糸を結ぶ
異国の詩人の蔭から
彼等は完全に守られている
今日は恋人の家の前も
通るのは止めよう

その代わりあの塀ごしの
夾竹桃の花を盗り
乾いて無臭で無彩な
自分の部屋に置き
異国の詩人を思いながら
ひとりで浅い眠りにつこう


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